このままで幸せなの
腎臓移植をしているいとこがいます。
以前は 人工透析をしていたので 腕の針の跡が 痛々しいです。
応援していますが
いとこは 昔は人工透析をしていました。
今は移植したのでしていません。
移植と聞くと 大変な健康状態だと思ってしまいます。
「移植して体が大変だと思うけど 頑張ってね」
って、いとこに会う前だったら 移植した人を励ましていたと思います。
でも いとこはすごく元気なんです。
私よりもずっと。
ですから、
『内臓が悪いというのは 不幸だ』と言う意識は ひっくり返りました。
体が不自由だとしても不幸ではないのですね。
むしろ、
「人工透析は大変だったけど、今は移植したから自由に生きていける」
という感じです。
このままで十分幸せなんです。
実際は
元気とはいっても、気をつけることがあります。
一日に お水を2リットル飲まないといけないんです。
珈琲は 利尿作用があるから 水分に加えられません。
そしておしっこを我慢せず、トイレに行かないといけないのです。
これは 簡単そうなんですが、仕事してると集中してしまって 忘れちゃうんですよね。
そうすると膀胱炎になって 40度の熱が出て動けなくなり入院になってしまうのです。
薬は10種類以上飲んでます。
免疫抑制剤も飲んでるので忘れると大変なことになります。
人の臓器を移植しているので体が攻撃してしまうとか。
また 薬の種類も色々あるのでそれが合わなくて、逆に体調を崩してしまうこともあります。
移植は
移植はめざましく向上しています。
移植された腎臓が 5年間機能している割合は90%以上です。
拒絶反応を防ぐ薬ができたおかげです。
もらった腎臓は 最長で30年ほど持つそうです。
ただ拒絶反応や腎炎が再発して移植した腎臓がだめなるかたもいるそうです。
そうなると 腎臓人工透析に戻る人もいます。
いとこしか移植した人を見ていないので、みんな元気かと思ったらそうではないようです。
いとこの場合は お姉様との適合性が高かったようです。
同じ家族の親や 他の兄弟姉妹でもこんなに高くはないそうで、恵まれていました。
数年前に お父様が亡くなった時は そういうことができなかったそうで。
あとからお母様が
「お父さんの腎臓を あげられれば良かったのに」と言ったそうです。
しばらくして人工透析の調子も悪くなってきました。
すると亡くなったお父様が いとこのお姉様の夢にでてきて、頼んだそうです。
「いとこに腎臓を提供してくれないだろうか」
毎日、夢に。
お姉様は 感受性が強いのでしょうね。
腎臓を提供することにしたのです。
移植すると不思議なことが
お姉様の腎臓を移植すると 不思議なことに食の好みが変わって スイーツが好きになってしまったそうです。
それだけでなく、食べる量も変わりました。
いとこは細かったのですが、お姉様は体格がよくて、移植するといとこも沢山食べるようになってふくよかになってしまいました。
心臓移植した人も好みや性格、記憶が移るというのを 昔テレビで見たことがあります。
内臓にも脳のような機能があるのかも知れません。
幸せの秘訣
移植をして、ずっと生きられる人もいますが、いとこは自分の寿命はお父様が亡くなった56歳と思っています。
それを聞くと胸が痛くなります。
人工透析をしていると 寿命が短くなるのは事実ですから。
でもそんな辛さなど いとこからは微塵も感じられません。
その秘訣はどこにあるのでしょうか。
いとこは体にこだわってないように見えます。
悩みは普通の健康な人と同じ。
家族のことや仕事のこと、人間関係のことです。
過去、自分の病気で苦しかったことや、未来、腎臓がいつダメになるか分からないことは気にしていないようにみえます。
今を生きているから ではないかと思いました。
最後に
過去にあったことをくよくよしたり、どうなるかわからない未来に不安をもったりせずに 今いるここを生きること。
いとこを見ていると 今を生きることが幸せに繋がるのだということが実感できます。
(*^_^*)ここまで読んでいただきまして、ありがとうございます。