のぼうの城【映画】 いくさって人数じゃなく頭脳戦なのね @movie24
2012年 日本映画。実在した人物や城に基づいた歴史映画です。
原作は 『村上海賊の娘』などで知られる和田竜の作品。
豊臣秀吉の天下統一
豊臣秀吉(市村正親)は 天下統一へと突き進み、最後の敵対勢力である北条氏の小田原城を攻めおとそうとしていました。
周囲を湖に囲まれた 忍城(埼玉県行田市)の領主・成田氏一門の成田長親(ながちか)(野村萬斎)は、民から「でくのぼう」の「でく」を取って「のぼう様」と呼ばれ、その温和な性格で皆に親しまれていました。
北条氏政は関東各地の城主に小田原城の籠城に参加するよう指示します。
22支城の一つであった忍城主である長親の従兄弟の氏長(西村雅彦)は、北条氏に恩があるので籠城に参加して従うように見せかけ、その裏で豊臣側へ内通していました。
石田三成の策略
石田三成(上地雄輔)は 成田氏が既に降伏を決めていることを知りながら、戦もしないまま城を明け渡す城主たちに落胆して、戦を仕掛けようとしていました。
三成は大谷吉継(山田孝之)に「人選を誤った」と言われますが 長束正家(平岳大)を使者に出しました。
傲慢な態度の長束正家は 小田原城攻めに協力するだけでなく
「甲斐姫も差し出せ」と要求したため 長親は激怒し、戦をすると返答してしまいます。
正木丹羽守利英(佐藤浩市)、丹羽長秀 (成宮寛貴)、柴崎和泉守 (山口智充)など 慌てて説得しますが、長親は決意を変えず、家臣達は納得して戦いを決意します。
甲斐姫は 忍城主である長親の従兄弟の氏長(西村雅彦)の娘で美しく武勇に優れていました。
姫は過去に長親に助けられたことがあり、長親の男らしさに気付いていました。
長親は そんな姫を守ろうと決めて 戦を選択したのです。
報告を聞いた三成は 策略が上手くいったことを喜びます。
家臣達は 長親を総大将と認めました。
三成の2万超の軍に、農民を含めても3千の成田勢で戦わなければなりませんでした。
田楽踊り
忍城側は地の利があるので 戦を有利に進めます。
負けた三成は、近くの利根川と荒川を利用して水攻めを決めます。
忍城は 城下も田んぼも全て水に沈んでしまいました。
田んぼを沈められた怒りで、農民達は疲れ切ってました。
長親は、城を囲む水攻めの湖に船を出して、敵や味方の農民の前で面白おかしく田楽踊り(でんがくおどり)を始めました。
甲斐姫や家臣は、長親が自ら犠牲になり兵の士気を取り戻し 弔い合戦にもちこもうとしていることに気づきます。
三成は長親を鉄砲で撃ちますが、長親は一命を取り留めます。
長親が撃たれ、田んぼを沈められた怒りから 農民たちが堤を壊し、三成の水攻めは失敗します。
開城
水が引き、三成軍が攻撃を行おうとした時、小田原城が落城したとの知らせがもたらされ、忍城も開城することになります。
小田原城が落ちるまで、もちこたえた支城は忍城だけでした。
三成が、甲斐姫を秀吉の側室として差し出す条件をいうと長親は承知します。
甲斐姫は悲しみますが、そののち秀吉の元へ行き寵愛をうけます。
長親は家臣の士官先を斡旋し その後尾張に住み67歳まで生きました。
最後に
水攻めのシーンは迫力があって、怖いほどでした。
東日本大震災で 公開が延期されたというのもうなずけます。
野村萬斎さんの 清々しい佇まいが魅力的でした。
ここまで読んでいただきまして、 ありがとうございます(*^_^*)
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